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南くんの恋人はバッドエンド?原作の最終回はトラウマになる結末?

南くんの恋人はバッドエンド?原作の最終回はトラウマになる結末? エンタメ
南くんの恋人はバッドエンド?原作の最終回はトラウマになる結末?

過去に何度も映像化された『南くんの恋人』。

ドラマはコミカルに描かれていますが、原作はバッドエンドというのは本当なのでしょうか。

中には、「トラウマになる最終回」と言っている人もいるようです。

今回は、『南くんの恋人』の原作は結末がバッドエンドで、最終回がトラウマになるほどのものなのかを調査しました。

 

南くんの恋人はバッドエンド?

『南くんの恋人』は、月刊誌『ガロ』で1986~87年に連載されていた内田春菊さんの代表作です。
高校3年生の南くん(南 瞬一)が、ある日突然16cmの身長になってしまったヒロインのちよみと一緒に生活するというストーリー。

ファンタジーな設定ですが、作者はあの内田春菊さんですので、一筋縄ではいきません。

結論から言うと、ちよみが小さくなった原因も明らかにならないまま、原作はバッドエンドな結末を迎えます。

ここからは結末のネタバレになりますので、ご注意ください。

旅行に出た二人は、その帰り道で南くんが車に轢かれそうになり、崖から転落。

南くんはかすり傷で済みましたが、ポケットにいたちよみはその衝撃であっけなく他界してしまいました。

突然のことで、呆然とした読者も多かったのではないでしょうか。

ちよみが亡くなるという衝撃的な結末で、作者の内田さんにも批判の声が上がったそうです。

内田さんのほかの作品を読んだことがある方なら、内田さんらしいと思うでしょう。

なぜなら内田さんの作品は、ゆったりとした世界観に浸っていたつもりが、いつの間にか甘やかな毒に侵されていて取り返しのつかないところまで来てしまっていることに後々気付かされる感覚があるからなんです。

あとがきで内田さんは「ちよみは本来存在すべきではない」と述べていました。

バッドエンドという形で終わらせることが最善と考えてのことなのかもしれないですね。

 

南くんの恋人の原作の最終回はトラウマになる結末?

「トラウマになったマンガ」「伝説的なバッドエンド」として紹介されることもある『南くんの恋人』。

どこがトラウマとなるのかは、人によって捉え方が違うようです。

ここからは原作を深掘りしていきましょう。

 

トラウマ①:ちよみが亡くなる

あまりにも突然に、そしてあっけなくこの世を去ってしまったちよみ。

最期の言葉は「お家に帰りたい」でした。

それまでの楽しい雰囲気から一転、突然の悲劇と終幕に気持ちが追いつかなかった人もいたかもしれません。

ラストはちよみが元に戻ってハッピーエンドになることを期待していた私も、予想外の展開にただただ呆然としてしまったことを覚えています。

こういったことがトラウマになってしまったのではないでしょうか。

 

トラウマ②:残された南くん

突然の別れでただ一人残されてしまった南くん。

その心情を考えると、やりきれない思いです。

ちよみがいなくなった直後から時間が経過しているため、喪失感を誰とも共有することができません。

ましてや、「じつは小さくなったちよみと生活をともにしていた」ということは誰にも話せないですよね。

ちよみの両親にすら言うことができないんです。

隠していたことを咎められるというよりも、きっと誰からも信じてもらえないでしょうから。

小さなちよみのお世話をしていくうちに絆が深まっていった二人のことを、誰にも話せず自分ひとりで抱えてこれからも生きていかなければならない。

原作では描かれていませんが、ちよみの亡骸を葬るのも南くんの役目になってしまったのではないでしょうか。

その手で恋人を土に返さなければならないなんて、荷が重すぎますよね。

残された南くんのこれからを考えると、何度読んでも胸が痛みます。

こういったことがトラウマとなってしまったのかもしれません。

 

トラウマ③:依存しあう二人

一緒に生活する二人の様子は、一件ほのぼのとしています。

でも、小さくなったことで非力なちよみは、南くんに頼らなければ生きていけない状態に。

食事を用意してもらったり、服を作ってもらったり、入浴やお手洗いまですべて南くんの手を借りなければならないのです。

本来であれば普通の女子高生として、南くんとは恋人同士の日常を過ごしていたはずなのに、飼い主とペットのような歪な関係となってしまいました。

そして、ちよみの存在をひたすら隠さなければならない現実。

もし小さくなった姿を誰かに見られてしまったら、ちよみが研究対象にされてしまい、二人は離れ離れになってしまうからです。

しかし、ちよみのことが周囲にバレないようにするあまり、社会からどんどん疎外されていく二人。

他愛のない二人の世界に、どこか退廃的なムードが漂いはじめます。

この日常がいつまで続くのかもわからないまま、南くんは誰かに悩みや愚痴や葛藤を相談することができません。

社会と唯一接点を持っているのは自分なのに、拠り所となってくれる人は誰もいない。

閉鎖的な空間で秘密を共有しながら互いに依存し合っていく様子が、ほのぼのとした絵で描かれていることにも違和感を覚えます。

ひとりでは生きていけないちよみと、ちよみがいることで未来が見えない南くん。

ファンタジー要素強めにしてハッピーエンドにすることもできたはず。

ですが、リアルな日常で考えたときにちよみを失うことでしかこの二人の関係性に終止符を打てなかったということが心に引っかかってしまったのかもしれません。

 

まとめ

今回は、『南くんの恋人』の原作は本当にバッドエンドな結末なのか、その最終回はトラウマになるほどの内容だったのかについてお伝えしました。

原作の最終回があまりにも急展開なので、読んでいて気持ちが追いつかずに「トラウマになった」という意見が出ていると考えられます。

映像作品を見たことがある方は、ドラマとの結末の違いに驚かれたかもしれません。

ハートフルな恋愛コメディとして描かれている映像作品からは、思いもよらないラストですよね。

『南くんの恋人』はバッドエンドと言われていますが、読めば読むほど奥が深い作品です。

まだ読んだことがない方は、ぜひこの機会に手に取ってみてくださいね。

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